Python

最終更新日: 2024.01.26 (公開: 2022.02.04)

初心者必見!Python(パイソン)とは?習得メリットや学び方のポイントを徹底解説

初心者必見!Python(パイソン)とは?習得メリットや学び方のポイントを徹底解説
  • 「Pythonは就職に有利」と聞いたけど、具体的にどう活かせるのか分からない
  • エンジニアとして転職したいけど、どういったスキルが必要なのか知りたい
  • そもそも、Pythonとはどういうプログラミング言語なのか知りたい

このようなことでお悩みの方も多いのではないでしょうか?

Pythonに限らず、「これからプログラミングを学びたい」「エンジニアを目指したい」とお考えの方は、まずは目的意識を持つことが重要です。初心者の方は、ただやみくもに学習をスタートさせてしまうと、分からなくなったら途中で挫折する可能性が高くなってしまいます。

この記事では、Pythonのプログラミング言語としての特徴や得意分野をお伝えしたうえで、具体的な活用法や学習法について詳しく解説します。

この記事を読むことによって、「自分は何故、Pythonを学ぶのか」という目的が明確になるため、スムーズに学習に移行することができます。また、具体的な将来像を描くことにより、途中で挫折することなくPythonを習得できます。ご自身の目標達成のためにも、是非最後までお付き合いください。

目次

Pythonとは

Pythonとは

Pythonは、1991年にオランダ人のグイド・ヴァン・ロッサム氏によって開発されたプログラミング言語です。「最新のプログラミング言語」という印象の強いPythonですが、開発自体は意外と古く、Microsoft Visual Basicなどと同じ時期に誕生しています。長く欧米を中心に普及していましたが、近年のAIブームに乗って日本でも急速に注目を集めるようになりました。

Pythonのプログラミング言語としての性質を一言で言うならば、「オブジェクト指向のスクリプト言語」ということになります。しかし、そう言われても、初心者の方はよく分からないと思いますので、誤解のない範囲で簡潔に説明します。

「オブジェクト指向」とは、プログラムで扱う対象をすべて「オブジェクト(モノ)」と捉えて、それに対して属性(特徴)と操作(何をするか)を与える考え方です。また、「スクリプト言語」とは、コンパイルと呼ばれる変換作業を省略してプログラムを動かすための作業が簡略化されたプログラミング言語のことです。JavaやRubyなども、同じ「オブジェクト指向のスクリプト言語」に分類されます。

Pythonは、その汎用性の高さから、初心者から職業プログラマーまで、開発規模やジャンル問わず広く使われています。また、書き方が簡単で学習が容易であることから、教育現場でも初心者が習得するプログラミング言語として、Pythonが選ばれることが増えています。

Pythonでできること

Pythonでできること

世間一般では「Python=AI」というイメージがありますが、もちろんAI以外でもPythonにできることは沢山あります。仮にAIにだけ特化しているのであれば、ここまでの普及はなく、流行も限定的だったことでしょう。以下で、具体的にPythonにどういったことができるのか、詳しく解説します。

AI(機械学習・深層学習)の開発

Pythonの代名詞ともいえるのが「AI(人工知能)」です。AIと並んでよく耳にする言葉に、「機械学習」「深層学習」があり混同しがちですが、これらはAIとは階層(入れ子)関係にある言葉と思って頂ければイメージしやすいでしょう。

もう少し具体的に言うと、AIとは「コンピュータにより人間の知能を実現させようとする技術」を指します。機械学習は「AIを具体的に実現するために、予測や分別を行う仕組み」のことです。そして、深層学習は「機械学習の手法の一部で、学習を深めることでコンピュータが特徴を抽出して定義を自動化すること」を指します。

「PythonがAI開発に適している」と言われる大きな理由が、ライブラリの豊富さにあります。ライブラリとは、特定の処理を部品化してパッケージングしたファイルのことで、単体では動作しない代わりに、プログラム内で読み込むことで一から処理をコーディングしなくて済みます。

そしてPythonは、数学用や統計用といった機械学習向きのライブラリが他の言語に比べて圧倒的に充実しているため、AI実装に向けた開発と非常に相性が良いのです。

Webサイト作成

Webサイトの構築やWebアプリサービスの開発にも、Pythonが使えます。後述しますが、You TubeやDropboxは、Pythonで実装されたWebサービスとして知られています。ビジネス用サービスだけでなく、ブラウザゲームなども作成可能です。

Pythonには、シンプルなコードでWebサービスを構築するために、DjangoやFlaskといったWebアプリケーションフレームワークが用意されています。

フレームワークとは、あらかじめ実装に必要な機能がまとめられたひな形のことで、Djangoは汎用向け、Flaskは小規模・軽量向けのフレームワークです。こうしたフレームワークによって、開発チーム内において統一されたルールやレベル感で開発を進めることが可能になります。

最近のWeb開発現場においては、Javascriptと周辺ライブラリであるReactなどを用いた開発がトレンドになっていますが、Pythonも十分活躍できる分野です。

フィンテック・ブロックチェーン技術の開発

Pythonの汎用性の硬さは、フィンテックにおけるブロックチェーン技術開発にも有効です。フィンテックとは、「Finance(金融)」と「Technology(技術)」の造語で、ITによる金融サービスの実現を指す、概念的な言葉です。

ブロックチェーンとは、フィンテックを支えるデータベース技術の一種で、データをブロックと呼ばれる塊で管理して、それらを鎖(チェーン)のように連結して保管するという特徴から名付けられました。

情報を分散・共有して保管する仕組みにより、改ざんが非常に困難で、システムダウンが起きないという特徴を備えています。そのため、ビットコインなどの仮想通貨の基幹を担う技術として注目されているのです。

ブロックチェーンの開発は、大量の同時接続をさばける「Node.js」と呼ばれるJavascriptの実行環境がメインとなっていますが、もちろんPythonでも開発と実装はできます。Pythonには、hashibというハッシュ関数(ユーザ認証などの使われる機能)や数学系のライブラリが備わっているため、ブロックチェーン開発とも親和性が高いのです。

なお、ブロックチェーンの開発にあたっては、「トランザクション」「暗号化」といったデータベース技術に関わる概念の理解も必要になってくるでしょう。

そのため、Pythonの学習と並行してデータベースに関する基礎的な学習も進めることをおすすめします。

自動データ処理や分析・解析

Pythonは、データを処理する際にも強みを発揮し、データ分析・解析も得意としています。データ処理・分析・解析に適したライブラリが充実しているため、データベースのデータを読みやすく組み替えたり、Excelのデータに簡単にアクセスできたりします。

Python上で動作し、データ処理に役立つライブラリをいくつかご紹介します。

ライブラリ名 特徴・用途
NumPy(ナムパイ) 数値計算を効率的に行うためのライブラリ。高速な行列演算を簡単な記述で実現できるため、機械学習でも多く使われます。
pandas(パンダス) データ分析・解析支援用のライブラリ。読み込んだデータを見やすく加工するなどの前処理を得意とします。
scikit-learn(サイキット・ラーン) 機械学習ライブラリ。回帰や分類など、自分が行いたい処理に合わせた学習モデルの作成・利用が可能です。
Matplotlib(マットプロットリブ) グラフ描画ライブラリ。さまざまなグラフを用いてデータを可視化できます。

WEB上の画像データ・テキストデータの自動収集

「Webスクレイピング」と呼ばれる、webページからテキストデータや画像データを収集してくる技術も、Pythonが得意とする領域です。また、検索エンジンの基幹技術である「クローリング」も、Pythonで実現できます。

代表的なものを挙げると、ブラウザ上での操作を自動化する「Selenium」というライブラリを用いる方法があります。元々はwebページのテスト用に作られたツールでしたが、ドライバ経由でブラウザ操作ができるため、スクレイピングにも広く利用されています。

たとえば、サイトのメインページにアクセスするためにクリックやユーザ認証などを必要とするサイトは、単純なHTTPリクエストではデータ取得ができません。そこでブラウザ操作を自動化するSeleniumを用いることで、データ収集が実現できます。

Pythonであまりやらないこと

Pythonであまりやらないこと

ここまでお伝えしてきたように、非常に応用範囲の広いPythonですが、あまり向いていない処理というのも存在します。

ただし、「できない」というわけではなく、他に適したプログラミング言語があるため「効率的に開発するのであればPythonである必要がない」という意味で捉えてください。

スマホアプリ開発

スマホアプリ開発において、Pythonは現場での採用率は高くはありません。kivyというフレームワーク、QPythonやPyDroidといったライブラリも存在するため、Pythonでの開発ができないわけではありませんが、メジャーとは言えません。

現在のスマホアプリ開発の現場では、AndroidであればKotlinやJava、iOSであればSwiftといったプログラミング言語を用いての開発が主流となっています。これらのプログラミング言語はアプリ開発に特化しており、学習コストも少ないため、人気も高くなっています。

ゲーム開発

ゲーム開発の現場においても、Pythonはマイナーな存在となっています。Pythonは「処理速度が遅い」という特徴があり、高速な画面処理が求められる現在のゲームを開発するのには向いていません。

ゲーム開発で使われるプログラミング言語としては、C言語やC++がメジャーです。これらにdirectXといったゲーム用APIや、OpenGLといったグラフィックス向けライブラリを組み合わせて開発が行われます。

デスクトップ系アプリの開発

スマホアプリ同様、デスクトップ系アプリにおいても、Pythonはシェアを獲得できていません。PythonにはTkinterというGUI構築・操作用のライブラリがあるため、デスクトップアプリ開発自体は十分可能です。

ただし、デスクトップアプリ開発には、他に適した言語が存在します。たとえば、C#はマイクロソフト社が開発しているため、Windowsアプリの開発に適していることが多いです。また、SwiftはApple社が開発した言語であるため、MacOSアプリの開発でメジャーとなっています。

高速な処理が求められるもの

前述したとおり、Pythonは処理速度においては性能が高いとは言えず、ゲーム開発のほか、スピード重視の基幹システムの開発でもあまり使われることはありません。

Pythonは「インタプリタ型言語」に分類されます。インタプリタ型言語とは、「プログラムコードを順次翻訳しながら実行していく」タイプの言語です。「プログラムコードを全部翻訳してから実行する」タイプのコンパイラ型言語と比べると、どうしても処理速度は遅くなってしまいます。

C系(C言語、C++、C#)やJavaはコンパイラ型であるため、高速処理が必要な開発においては、これらの言語が用いられることが多くなっています。

Pythonを習得してできる仕事

Pythonを習得してできる仕事

Pythonの得意分野・不得意分野をご紹介しましたが、かなり応用範囲の広い言語だということがお分かり頂けたと思います。ここからは、Pythonを習得することで、具体的にどういった仕事に活かせるのかを見ていきましょう。

人工知能(AI)エンジニア

AIエンジニアは、AIや機械学習の技術を利用したサービスを開発する仕事です。現在、社会にはさまざまなAIを使ったサービスや製品が登場し、広く利用されています。たとえば、チャットボット、自動運転システム、お掃除ロボットなどがあげられます。

また、産業別に特化したAIの活用法もあり、製造業の不良品検品、不動産業の物件マッチング、医療・福祉業の介護ロボットなど、あらゆる産業において今やAIは欠かせない技術となっています。

このように右肩上がりで将来的にも有望なAI市場ですが、開発現場においては、需要に対してAIエンジニアが圧倒的に不足しています。そのため、AIエンジニアは広く長く活躍できる仕事と言えるでしょう。

Webアプリケーションエンジニア

Webアプリケーションエンジニアは、Webサービスのシステムを開発する仕事です。YoutubeやInstagram、Facebookといった大型Webサービスも、Pythonによって開発されています。

Webアプリケーション開発用フレームワークのDjangoを用いて、上記のような大型Webサービスから小規模な開発までを効率的に行うことができます。そのため、Pythonの習得は、Webアプリケーションエンジニアとしての活躍にもつながります。

Webサービスは、開発が終わっても運用・保守というフェーズが存在し、また市場自体も縮小することは考えにくいため、Webアプリケーションエンジニアは有力な選択肢と言えます。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、ビッグデータや統計情報などから必要な情報を抽出して分析を行う仕事です。Pythonであれば、機械学習や深層学習を利用したアクセス解析、ユーザ行動予測などの分野で強みを発揮できます。

データサイエンティストは欧米では以前から人気の職業でしたが、日本でも近年データ分析の重要性が認知されるに従って、人気が高まっています。

ビジネスの意思決定を左右することから、単なるプログラミングスキルだけではなく、ビッグデータや統計学などの専門的な知識、コンサルティングスキルも必要になります。その分、エンジニアの中での年収は高い傾向にあるため、データサイエンティストを目指すのもオススメです。

マーケティング

マーケティング(マーケッター)は、スクレイピングや画像解析を用いて、データ分析を行う仕事です。データサイエンティストと同じくデータを扱う仕事ですが、マーケティングの方は、よりユーザ行動とサービスとの関係に重きを置いている仕事と言えます。

具体的には、スクレイピングなどにより収集した情報を元にユーザのニーズを把握し、それを商品やサービスにどのように落とし込んでいくのかを考えます。営業活動の前段階でもある、見込み客を見つけるというフェーズも担当します。

プレゼン力や企画力も必要となりますが、企業の成長戦略において欠かせない存在であり、今後も広く活躍が見込まれる仕事と言えます。

Pythonを使った製品・サービスの具体例

Pythonを使った製品・サービスの具体例

ここからは、実際にPythonがどのような製品やサービスに使用されているのかを見ていきましょう。具体例を知ることで、習得後の活用イメージがより鮮明になってきます。

Python で作られたWebアプリケーション

Webアプリケーションは、端末やOSに依存することなく利用できるのが特徴です。Pythonで作られたWebアプリケーションは、ビジネス、コミュニケーション、エンターテインメントなど、多岐に渡るジャンルで活用されています。

以下で紹介するもの以外にも、InstagramやPinterestもPythonで開発されたWebアプリケーションとして知られています。

YouTube

YouTubeは、2005年に同名のアメリカ企業によりサービスが開始され(現在はGoogleの子会社)、今や最もメジャーな動画共有サービスとなっています。サブスクリプションサービスの「YouTube Premium」や音楽配信サービスの「YouTube Music」などを展開しています。

Pythonは、YouTubeの開発においてサーバサイドの処理を担っています。具体的には、データ処理に強いという特性を生かして検索機能やアカウント認証機能などに利用されています。

また、コードの可読性が高く保守しやすいことから、障害に強いという点もYouTubeに採用されている理由の一つです。

Dropbox

Dropboxは、2008年に同名のアメリカ企業によりサービスが開始された、オンラインストレージサービスです。オンラインストレージとしては他に、Microsoftの「One Drive」、Appleの「iCloud」、Googleの「Google Drive」などが知られています。

Dropboxは、プロトタイプの頃からすべてPythonによってプログラミングされています。オンラインストレージは、Webアプリケーションと同時にデスクトップアプリケーションも提供されるのが一般的です。

そのため、クラウド上のデータとクライアント側のデータの同期処理や確実な保存が求められます。Pythonの堅牢性やライブラリの充実度は、Dropboxの開発からサービス公開までのスピードアップに非常に貢献しました。

Reddit

Redditは、アメリカ最大級の掲示板型ソーシャルニュースサイトです。一部では「米国版2ちゃんねる」などと呼ばれることもあります。日本ではあまり馴染みのないサービスですが、各種端末用の専用ブラウザがあることも特徴の一つです。

もともとRedditの開発は、Common Lispというプログラミング言語が使われていましたが、2005年にPythonによって書き換えがされました。2017年までは、ソースコードがオープンソースとしてGitHubで公開されていました。

Pythonで作られたデスクトップアプリケーション

「Pythonであまりやらないこと」の項で、「Pythonはデスクトップ系アプリケーションの開発にはあまり使われない」とお伝えしました。しかし、実際にはいくつかの有名なデスクトップ系アプリケーションがPythonによって開発されています。

BitTorrent

BitTorrentは、P2P技術を活用したファイル共有アプリケーションです。P2Pとは、クライアント(ユーザ)同士がファイルの断片を共有・送受信することで、サーバに依存しない効率的なダウンロードを可能とする技術です。

BitTorrentは、バージョン5まではPythonによって実装され、オープンソースとして公開されていました。なお、バージョン6からは、2006年に買収した別のクライアントソフトをベースにしたものに変更され、ソースコードも非公開となっています。

Blender

Blenderは、オランダで誕生したオープンソースの統合3DCG制作ソフトウェアです。無料で利用できるにも関わらず、モデリング、テクスチャマッピング、VFX(実写合成)など、商用ソフトと比べても遜色ない豊富な機能を備えています。

BlenderのUIはすべてPythonでコーディングされており、搭載されているPythonのスクリプトエンジンを使って、オブジェクトを直感的に操作できます。

Anki

Ankiは、オープンソースの暗記用フラッシュカードアプリケーションです。単なる単語帳アプリではなく、忘却曲線に沿った反復学習システムを採用しているため、語学・資格勉強はもちろん、楽器練習やクイズなどカスタマイズ次第で幅広く活用できます。

反復学習による暗記というメイン機能がPythonと相性がよく、バージョン2.1のβ版までソースコードがGitHubで公開されていました

Pythonの学習難易度

Pythonの学習難易度

Pythonは、JavaやC言語といった他の言語と比べても、基礎学習のしやすい言語と言えます。その理由としては、主に以下の2店があげられます。

  • コードが直感的で分かりやすく、文法もシンプル
  • 基礎学習のための教材が豊富

「シンプルなコード構成」というのは基礎学習にとっての大きなメリットで、いかに優秀で実用的なプログラミング言語であっても、コードの構成が複雑だと初心者の方はそれだけで拒絶反応を起こしてしまいます。

Pythonは、誰が書いても同じようなコードになるという思想に沿って設計されており、非常にシンプルなコード構成となっています。そのため、コードそのものに抵抗がある初心者の方であっても、無理なく学習を進めることが可能です。

また、さまざまなメディアにおいて、Pythonを学ぶための教材が提供されているのもメリットと言えます。英語が苦手な方にとって、英語のマニュアルしか無い製品やサービスは、利用に二の足を踏んでしまうものです。

Pythonは、近年の日本での人気ぶりもあって、書籍に限らずブログや動画サービスなどにおいても、基礎を学ぶための教材が豊富に用意されています。このため、自分に合った教材を選んで学習を始められるようになっています。

ただし、基礎を習得した後の、具体的な仕事に結びつけるための発展的学習については、決して難易度が低いとは言えないため、注意が必要です。

たとえば、AIエンジニアであれば機械学習や深層学習の他にも線形代数学や微分積分学などの数学知識が必要となります。また、データサイエンティストには、データベースや統計学、データマイニング手法などの習得が必要です。

具体的にPythonをどういった仕事に活かしたいのかという目標を設定して、プログラミングの学習と付随する知識・スキルの習得を見据えた学習計画を立てることが重要になってきます。

Pythonを学ぶなら

Pythonを学ぶなら

一言で「Pythonを学ぶ」と言っても、「プログラミング自体が初めて」「他の言語は学んだことがある」といった経験度や、社会人なのか学生なのかといった学習環境の違いによって、さまざまなアプローチが考えられます。

ここでは、以下の3パターンについて、具体的な学習方法やメリット・デメリットを解説します。

  • 自己学習の場合
  • スクールで学ぶ場合
  • 既にスキルはあるので転職をしたい場合

自己学習の場合

Pythonの基礎であれば、独学で身につけることは十分に可能です。独学のメリットは、何と言ってもコストが抑えられる点です。また、場所や時間に縛られることなく、自分のペースで学習できる点も大きなメリットと言えます。

反対にデメリットとしては、学習進度の客観的な判断がしづらい点や、自分で学習計画を立てる必要がある点が挙げられます。よって、スクールに通う時間的余裕のない社会人の方や、マイペースで進めても自己管理ができる方に向いているでしょう。

具体的な学習方法としては、「本を読む」「動画を視聴する」「学習サイトを活用する」といった方法があります。以下でそれぞれのオススメをいくつかご紹介します。

オススメの書籍・問題集

  • スッキリわかるPython入門
    • 累計40万部を誇る「スッキリわかる入門シリーズ」のPython版で、プログラミング初心者用に書かれてあるため、ライトな感覚で読み進めることができます。
  • Python基礎ドリル 穴埋め式
    • 基礎文法の簡単な問題からひねった問題まで、穴埋め形式で楽しく進められるでしょう。難易度が★の数で示されているため、自分のレベルに合わせて問題にチャレンジできます。

オススメの動画

オススメの学習サイト

  • Progate
    • プログラミング初心者向けのWeb学習サービスで、サイト上でそのままコードを記述、実行できるため、すぐに学習を始められます。
  • PyQ
    • Pythonの学習に特化したWebサービスで、より実践的なスキルを身につけることができるため、基礎を学んだ後の次のステップとして最適です。

スクールで学ぶ場合

プログラミングスクールを活用する方法には、通学型とオンライン型があります。メリットとしては、基礎から実践的なスキルを習得するまでのカリキュラムを、スクール側が構築してくれるという点が挙げられます。また、一緒に学ぶ仲間がいるため、モチベーションが維持しやすいといったメリットもあります。

デメリットとしては、多額の費用がかかる点、スケジュールをスクールに合わせる必要がある点などが挙げられます。比較的時間の融通が利く学生の方、自己管理に自信のない方、勉強仲間が欲しい方などに向いていると言えます。

以下に、Pythonを学ぶのにオススメのプログラミングスクールをご紹介します。

Aidemy Premium

Aidemy Premium

Aidemyは、Python特化型のオンラインプログラミングスクールで、「Aidemy Premium」はその中の個人学習向けサービスになります。

未経験から最短3ヶ月で、基礎文法からAIエンジニアとしての実務レベルのスキルを身につけられます。学習進度に合わせて講師がマンツーマンでサポートしてくれるため、安心して学習を進めることができます。

キカガク

キカガク

キカガクは、AI・機械学習に特化したオンラインプログラミングスクールで、企業研究から個人学習まで、幅広い領域で高い評価を受けています。

「AI人材育成・長期コース」や「データサイエンティスト入門/実践/発展コース」など、目的に合わせた受講が可能で、実際の講座を無料体験することもできます。

既にスキルはあるので転職をしたい場合

「Pythonの基礎的なスキルはあるので、より実践的なスキルを身につけて転職につなげたい」という方は、プログラミングスクールの転職支援サービスや、転職エージェントの活用をオススメします。

プログラミングスクールの中には、キャリアサポートとして求人の紹介をしたり、スクールを通じて就職できた場合は受講料が免除になったりといったサービスを展開しているところがあります。

また、転職エージェントには、エンジニア転職に特化したサービスを提供しているサイトがあります。詳しくは後述しますが、こうした転職エージェントを活用することで、ミスマッチのない転職が可能となります。

Pythonのスクールでの習得や転職を考えてる方へ

Pythonのスクールでの習得や転職を考えてる方へ

この記事では、前半でPythonというプログラミング言語としての特徴や得意・不得意分野についてお伝えしました。後半では、前半の内容を踏まえて、具体的にどういった仕事やサービスに活用できるのか、タイプ別の学習方法やオススメサービスについても解説しました。

Pythonは、基礎学習の難易度が低いため、無理なく学習を始めることができます。また、応用範囲が広いため、さまざまなフィールドにおいて活躍が見込める、将来性の高い言語と言えます。

Pythonを習得して、AIエンジニアやWebエンジニアとして転職したい、という具体的な目標が決まっている方は、エンジニア転職に特化した転職エージェントの活用をオススメします。

最後に、オススメのプログラミングスクールや転職エージェントを5つご紹介しますので、ぜひご自身の希望条件や将来像にマッチした転職先を探してみてください。

時代はAI!Python特化型プログラミングスクール|.pro

時代はAI!Python特化型プログラミングスクール|.pro

「.pro」は、通学型プログラミングスクールで、東京都渋谷区に本校舎を構えています(住所:東京都渋谷区道玄坂1-22-12 和孝渋谷ビル3F)。実践型プログラマの輩出を掲げており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドのカリキュラムに沿って学習を進められるのが大きな特徴です。

.proの「AI×Djangoコース」では、WebアプリケーションフレームワークのDjangoを使用しながら、AIエンジニアに必要なスキルを身につけることできます。受講期間6ヶ月のカリキュラムで、受講料は分割払いが可能な547,800 円 (税込)となっています。

受講形式は対面型講義ですが、月ごとの上限10人という少人数制プログラムを採用しているため、個人に寄り添った講義が受けられるのが魅力。また、講師が現役エンジニアであるため、学んでいる内容がどのように仕事につながるのかということも教わることができます。

「未経験から、自分用にカスタマイズされたカリキュラムでAIエンジニアを目指したい」という方にオススメです。

人工知能技術専門プログラミングスクール|AIジョブカレ

人工知能技術専門プログラミングスクール|AIジョブカレ

「AIジョブカレ」は、完全オンラインの人工知能技術専門プログラミングスクールです。社会的ニーズが特に高いAI技術についての専門的技術を学べます。また、プログラミング学習と並行して、データ処理や機械学習と密接な関係にある数学の講座も受講できます。

初心者向け、中級者向け、資格取得用など学習進度や目的に合わせて、10種類以上の豊富な講座から選ぶことができるのが特長です。それぞれライブ配信と動画受講の好きな形式で受講できます(一部講座は動画受講のみ)。

完全オンラインであるため、場所を選ばずに受講可能です。また、転職やフリーランス転向に関する情報も発信してくれるため、習得したスキルをスムーズに次のステップにつなげられます。

なお、上限35歳という制限はあるものの、AIジョブカレ経由で内定を得られた場合、機械学習とディープラーニング講座の受講料が全額免除になる「特待生プログラム」という制度もあります。

「ハイレベルなAI専門スキルを身につけて、AIエンジニアとして就職・転職したい」という方にオススメです。

即戦力のスキルを身につけるプログラミングスクール|DMM WEBCAMP 学習コース(旧:SKILLS)

即戦力のスキルを身につけるプログラミングスクール|DMM WEBCAMP 学習コース(旧:SKILLS)

「DMM WEBCAMP」は、高い学習継続率を誇るオンライン型プログラミングスクールです。学習コースは、以前は「DMM WEBCAMP SKILLS」と呼ばれていたコースで、プログラミング未経験でも、挫折しないようカリキュラムに工夫がなされています。

24時間いつでも自分のタイミングで学習を進められ、つまずきそうな部分があっても、随時メンターに質問や相談をすることが可能です。

卒業後も専用コミュニティで勉強会が開催されたり、開発現場の情報交換ができたりと、仲間同士で活発な交流を図ることができます。完全オンラインの特性を生かして、一から自分のペースで学習したい社会人の方にオススメです。

【リクルートダイレクトスカウト】|株式会社リクルートキャリア

【リクルートダイレクトスカウト】|株式会社リクルートキャリア

「リクルートダイレクトスカウト」は、求人最大手のリクルートが展開するハイキャリア向けの転職サービスで、2021年11月に「CAREER CARVER」から名称変更されました。

IT転職に特化しているわけではありませんが、AIエンジニアやデータサイエンティストといったハイキャリア向けの高収入求人をメインに取り扱っています。公開求人数は、IT・エンジニア以外のものも含めて10万件以上にものぼります。

自分のスキルや職務経歴を登録してスカウトを待つヘッドハンティングスタイルであるため、サービス登録後の個別面談の手間がかからないという特徴があります。具体的な転職を考えている方以外にも、自分のスキルでどういったスカウトが来るのかということを知りたい方にもオススメです。

IT/Webエンジニアの転職なら【転職ドラフト】|株式会社リブセンス

IT/Webエンジニアの転職なら【転職ドラフト】|株式会社リブセンス

転職ドラフトは、競争入札型転職サービスです。企業は、さながらドラフト会議のように、登録ユーザのスキルや職歴を判断して、年収を提示してエンジニアとして指名します。

現在の年収や氏名などの情報を公開することなく選考に進めるため、自分のフラットな市場価値を知ることができます。ただし、サービス利用には一定の審査基準を満たす必要があり、誰でも利用できるわけではないという点には注意が必要です。

専任エージェントによる転職支援などはありませんが、企業からの指名率を上げるためのレジュメの書き方を丁寧にレクチャー及びフィードバックしてくれます。また、フリーランスの方であっても、業務委託の案件を個別に受注できます。

提示された年収から自分の市場価値を知りたい、匿名で転職活動や個別案件の獲得がしたいという方にオススメです。

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