iPadでプログラミングはできる？メリット・デメリットや環境構築の方法を解説

iPadでプログラミングをするための方法やiPadでプログラミングをするメリットやデメリット、環境構築の方法について解説します。

プログラミングをする場合、ほとんどの方がパソコンから実施するをイメージしますが、iPadからでもプログラミングできます。

iPadからプログラミングができれば、パソコンを持っていない方やふだんパソコンを使用していない方でも気軽にプログラミングが可能です。しかし、どのようにiPadでプログラミングをすればいいのか分からない方もいるはずです。

本記事では、iPadでプログラミングするメリット・デメリットや環境構築の方法について解説します。

iPadでプログラミングはできる？

結論からいうと、iPadでプログラミングはできます。

iPadでも、プログラミングができる環境を構築し開発に必要なアプリケーションやツールをインストールすれば、簡単なアプリ開発やプログラミング学習ができます。ただし、パソコンと同様のプログラミングができるわけではないので、注意してください。

iPadを使ってプログラミングする場合、パソコンと比べるとできることが限られてきます。しかし、持ち運びしやすくどこでも気軽にプログラミングができたり、高額なパソコンを購入する必要がなかったりとメリットがあります。

そのため、これからプログラミングを始めようと考えている方は、iPadからプログラミングすることも視野に入れてください。

iPadでプログラミングをするために必要なツールや環境とは？

iPadでプログラミングをするために必要なツールや環境は、主に以下のとおりです。

• 外付けキーボード
• 開発アプリサービス
• Wi-Fi環境
• クラウドサービスを用いた作業

これからiPadでプログラミングをしたいと考えている方は、以上のものを用意しておきましょう。ここからは、それぞれが必要な理由について解説します。

外付けキーボード

iPadにはキーボードが付いていないため、外付けキーボードは用意しておきましょう。

もちろんiPadの画面内のキーボードでもプログラミングはできますが、作業効率を向上して便利にプログラミングをするには、必要なツールといえます。さらに、外付けキーボードを使うとiPad画面をキーボードで埋めることなくプログラミングができ、加えてショートカットキーも使えます。

そのため、スムーズで効率的なプログラミングをするためではなく、操作で不自由な面をなくすためにも用意しておくことよいでしょう。

開発アプリサービス

開発アプリサービスを、iPadにインストールする必要があります。

Swiftなら「Swift Playgrounds」、Pythonなら「Pythonista」となど扱う言語によって必要な開発アプリが異なります。そのため、開発アプリをインストールする前にどの言語を使ってプログラミングをするのか決めておきましょう。

プログラミング初心者の場合、テキストエディタやバージョン管理ツールなどがまとまっているIDE(統合開発管理)のインストールをおすすめします。IDEは、料金や種類がさまざまあるので、比較して導入しましょう。

Wi-Fi環境

インターネットがいつでも使えるように、Wi-Fi環境が必要です。

Wi-Fiは、スマホのテザリング機能やモバイル型Wi-Fiを使用することで、簡単に用意できます。また、iPadを使うと自宅以外にもカフェやホテルなど、Wi-Fi環境のある外出先で気軽にプログラミングができます。

しかし、逆にいうとWi-Fi環境が整っていなければ満足にプログラミングが行えません。加えてプログラミングではさまざまなことを調べる機会があるので、インターネットでいつでも調べられる状態にしておくことが大切です。

自宅以外で開発予定がある方は、モバイルWi-FiやWi-Fi環境の有無を調べておきましょう。

クラウドサービスを用いた作業

クラウドサービスを用いた作業をすることで、パソコンと同等の機能が使えます。

プログラミングに必要なクラウドサービスには、「Google Cloud Platform」や「Cloud9」などがあります。これからiPadでプログラミングを始める場合は、以上ようなクラウドサービスの利用がおすすめです。

iPadでプログラミングをする4つのメリット

プログラミングをパソコンではなくiPadからするメリットには、主に以下の4つです。

• 初心者が気軽に始めやすい
• 持ち運びがしやすい
• パソコンよりも本体価格が安い
• 学習ツールとしても使用できる

プログラミングと聞くと、始めるのさまざまな準備やコストが必要で初心者にとっては気軽に始めにくいイメージがあります。しかし、iPadを活用することで初心者でもスムーズにプログラミングが実施できます。

初心者が気軽に始めやすい

iPadでのプログラミングは、初心者でも気軽に始めやすいというメリットがあります。

プログラミングを始める場合、環境設定やクラウドサービスのインストール、パソコンの用意などさまざまな準備が必要です。

しかし、iPadでプログラミングをすると、開発アプリをインストールするだけでプログラミングの開発環境を準備できます。さらに、パソコンを使い慣れていない方やパソコンを持っていない方でも気軽に始められる点はメリットです。

そのため、これからプログラミングを始めようと考えている方は、iPadからプログラミングを始めてみることをおすすめします。

持ち運びがしやすい

iPadは、どこでも気軽に持ち運びができます。

たとえば、カフェや宿泊先・出張先などでも、iPadを気軽に持ち運んでプログラミングができます。もちろんパソコンは機能が充実しているため環境の構築に向いていますが、どこでも気軽に持ち運ぶことはできません。ノートパソコンでもiPadと比較すると持ち運びには優れていないため、iPadによるプログラミングは移動の際、大変便利です。

そのため、移動が多い方や通勤時間などの隙間時間にプログラミングをしたい方に、非常におすすめです。

パソコンより本体価格が安い

iPadは、パソコンよりも本体価格が安いというメリットがあります。

たとえば、iPadと同じメーカーのApple社が提供しているMacBookやMacBook Proと比較した場合、iPadであれば約2〜3分の1の価格で購入が可能です。これからプログラミングを始めようと考えている方の中には、パソコンを購入する費用が捻出できず、プログラミングを始められないケースも少なくありません。

さらに、低価格で提供されているパソコンではスペックが役不足で、プログラミングができる環境にない場合もあります。iPadであれば低価格のパソコンよりもハイスペックで作業できるためおすすめです。

学習ツールとしても使用できる

iPadは、プログラミング学習ツールをインストールすることで、学習ツールとして使用できます。

プログラミングをする場合、環境の構築が必要なので、初心者がプログラミング学習を始めるとなるとハードルが高いです。しかし、学習アプリを使えばアプリ内にすでに環境が用意されているものが多いため、スムーズにプログラミング学習ができます。

さらに、無料で提供されている学習アプリもあるので、お金をかけずに誰でも気軽にプログラミングが学べます。

iPadでプログラミングをする3つのデメリット

iPadでプログラミングをすることでさまざまなメリットがあるものの、デメリットもいくつかあります。

• 長時間の作業には適していない
• 全ての作業がiPadでは完結できない
• 本格的にプログラミングに取り組めない

iPadでプログラミングをしようと考えている方は、以上のデメリットを理解した上で始めることが大切です。ここからは、iPadでプログラミングをする3つのデメリットを解説します。

長時間の作業には適していない

iPadは、パソコンに比べて画面が小さく機能も限られているため、長時間の作業には適していません。

プログラミングはコードの記述や実行・修正を繰り返すので、長時間の作業が必要なこともあります。iPadによる作業は、効率的を考えても長時間の作業には不向きなので、隙間時間や軽い作業の場合にiPadの併用が効果的です。

外付けキーボードを使うことで汎用性や利便性は向上しますが、パソコンのキーボードと比較すると作業効率や機能性は低下します。

そのため、iPadだけでプログラミングを全て実施することは難しいと理解しておきましょう。

全ての作業がiPadでは完結できない

プログラミングには、フロントエンドとバックエンドという2つの操作が必要です。フロントエンドは主にユーザーが閲覧・操作するサイトページの作成で、バックエンドはユーザーが干渉できないサーバー側の作成になります。

iPadでは、バックエンドを操作するためのサーバー構築が実施できないので、バックエンドの操作をする場合は事前にパソコンからサーバー構築をする必要があります。

そのため、iPadでプログラミングはできますが、パソコンがなければ全ての作業を完結できない点は理解しておきましょう。

本格的にプログラミングに取り組めない

iPadでは、本格的なプログラミングに取り組みにくい点がデメリットといえます。

iPadはパソコンよりも操作性や作業効率が低く、長時間の作業に適していないことやバックエンドの操作に必要なサーバーが構築できないためです。さらに、コードエディタが使えないため、実際にプログラミング案件を引き受ける場合やWebサイトやアプリを開発したい場合は不向きです。

ただし、初心者のプログラミング学習やプログラミングに触れる機会を作るためであれば、iPadでのプログラミングは非常に効果的といえます。そのため、本格的にプログラミングする場合は、パソコンを購入するようにしましょう。

iPadでPythonのプログラミングをするおすすめの方法

iPadで「Python」のプログラミングをするおすすめの方法は、Pythonista 3というアプリをインストールすることです。

Pythonista 3は、iPadやiPhoneから利用できるアプリで、「Python」の標準ライブラリや「numpy」や「matplotlib」なども利用が可能です。さらに、操作性やユーザーインターフェースにも優れているため、初心者でも使いやすくApp Storeで気軽にインストールできます。

利用する際は1,500円（2024年1月時点）と費用がかかるものの、料金以上に高いパフォーマンスを発揮してくれます。そのため、プログラミングや「Python」を学習したい方や、「Python」を使って開発したいと考えている方はぜひインストールしてみてください。

iPadでJavaScriptのプログラミングをするおすすめの方法

iPadで「JavaScript」のプログラミングをするおすすめの方法は、JavaScript Anywhere JSAnywhere 4のインストールです。

JavaScript Anywhere JSAnywhere 4は、「JavaScript」を使うための環境をiPadやiPhoneでも簡単に試せます。さらに、アプリ内に内蔵されているWebブラウザからプレビューを確認しながら開発が進められるため、初心者でもミスや間違いをすぐに確認できます。

誰でも無料でApp Storeからインストールでき、iTunesを利用したファイルの共有やDropboxとの連携にも対応しているので、非常に利便性が高いです。

また、「JavaScript」だけでなく「HTML」と「CSS」も扱えるので、WebサイトやWebサービスの開発や学習を始めたい方にはおすすめのアプリといえます。無料で提供されているアプリなので、気になる方はぜひ一度でもいいのでインストールしてみてください。

iPadで初心者は気軽にプログラミングを始めてみよう！

プログラミングは、パソコンからではなくiPadからでもできます。

iPadでプログラミングをするメリットは、持ち運びが便利で初心者でもアプリをインストールするだけで気軽に始められる点です。ただし、パソコンに比べて機能や利便性が低かったり本格的なプログラミングができなかったりとデメリットもあります。

そのため、これからiPadでプログラミングをしようと考えている方は、本記事を参考にiPadのメリット・デメリットを理解した上で活用することがおすすめです。