プログラミング初心者やRubyの学習を始める方に向けて、Ruby on Railsの特徴やRubyとの違い、メリットやデメリットについても解説します。
Rubyは日本人が開発したスクリプト言語で、プログラミング初心者でも学習しやすい特徴があることで知られています。Rubyを学習している方の多くが、「Ruby on Rails」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。「Ruby on Rails」とはRubyの開発を簡単におこなうためのフレームワークで、活用すればよりスピーディーなシステム開発ができます。本記事ではプログラミング初心者やRubyの学習を始める方に向けて、「Ruby on Rails」の特徴やRubyとの違い、メリットやデメリットを解説します。
目次
「Ruby」は、プログラミング言語の1つです。一方で「Ruby on Rails」は、「Ruby」のフレームワークの1つで、開発をより簡単で効率的におこなうものです。
2004年に「Ruby on Rails」がリリースされたことで、「Ruby」のWeb開発効率が大幅に向上しました。現在では、ゲームやマッチングサービス・業務システムなどの開発で、「Ruby」や「Ruby on Rails」が活用されています。
日本で誕生した「Ruby」は、シリコンバレーで開発された「Ruby on Rails」によって利便性やスムーズさが向上し、世界中で利用されるプログラミング言語の1つとなったのです。
「Ruby」でWeb開発をおこなっている場合、「Ruby on Rails」をインストールして活用すれば、これまで以上に業務効率が改善します。
「Ruby on Rails」をインストールして利用する主な手順は以下の3つです。
ここでは、「Ruby on Rails」のインストール方法をそれぞれ解説します。
「Ruby on Rails」をインストールする前に、「Ruby」の開発環境を構築しましょう。「Ruby」をWindowsにインストールするには、「RubyInstaller for Windows」を使う方法とソースコードでコンパイルする方法があります。
どちらの方法で「Ruby」をインストールするか悩んでいる方は、「RubyInstaller for Windows」を使ってのインストールがおすすめです。「RubyInstaller for Windows」を使う方が簡単にインストールできるので、プログラミング初心者でも問題なくインストールできるはずです。
インストール完了後、Windows上にUNIXのような環境を導入するソフトウェア「MSYS2」のインストールを促すメッセージが表示されます。
このメッセージが表示されたら、画面上に「1,2,3」と入力して実行してください。
MacOSに「Ruby」をインストールする場合は、「Homebrew」というパッケージ管理システムをインストールする方法があります。「Homebrew」の公式サイトから「Install Homebrew」の下にあるコマンドをコピーして、ターミナルでペーストを実行したらインストールが始まります。
Homebrewのインストールが終えたら、「Ruby」のインストールツール「rbenv」をインストールして完了です。
Rubyの開発環境を構築したら、「Ruby on Rails」をインストールしましょう。「Ruby on Rails」は、コマンドプロンプトというWindowsに搭載されたシステムツールやターミナルを使います。
コマンドプロンプトに「gem install rails」と入力すると、「Ruby on Rails」のインストールが実行されます。MacOSで「Ruby on Rails」をインストールする場合は、「gem install rails-v”バージョン名”」と入力することでインストールすることが可能です。
インストールが完了したら、最後に「Ruby on Rails」のバージョンを確認して終了となります。
「Ruby on Rails」のインストールが完了したら、「Rails」のバージョンを確認して完了です。Windowsから「Rails」のバージョンを確認する場合は、コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力して実行してください。
rails-v
正常にインストールが完了していたら「Rails◯.◯.◯」とバージョンが表示されます。MacOSから「Rails」のバージョンを確認する場合も、ターミナルに「rails-v」を入力することで、バージョンが表示されます。
問題なくインストールしたバージョンが表示されていれば、「Ruby on Rails」のインストールは完了です。
「Ruby on Rails」を使ってアプリケーションを作る場合は、主に2つの手順でおこないます。
ここでは、2つの手順をそれぞれ解説します。
「Ruby on Rails」でアプリケーションを作る場合、コマンドを入力して作業ファイルの新規作成をします。Windowsの場合はコマンドプロンプト、MacOSの場合はターミナルを起動して、「Rails」ファイルを置くディレクトリに移動してください。
その後「rails new アプリケーション名」と入力することで、新規アプリケーションの作成ができます。
「Ruby」には、他にも多くのWebアプリケーションフレームワークがあるものの、「Rails」によるWeb開発が最も人気です。
作業ファイルの作成が完了したら、ローカルの「Rails」サーバを起動します。ローカルの「Rails」サーバを作成することで、ブラウザから「Rails」のアプリケーション確認が可能です。
作成した「Rails」アプリケーションのディレクトリに移動し、「rails s」というコマンドを入力してください。そしてブラウザのURLに「http://localhost:3000」と入力することで、作成したローカルの「Rails」サーバにアクセスできます。
正常にサーバが起動されていた場合は、以下の画面が表示されます。
これから「Ruby on Rails」でアプリケーションを作成したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
「Ruby on Rails」を使うことで、「Ruby」によるWeb開発が効率的で簡単におこなえます。具体的なRuby on Railsのメリットは主に以下の4つです。
「Ruby on Rails」のメリットは、プログラミングをする上で重要なメリットばかりです。ここでは、「Ruby on Rails」のメリットをそれぞれ解説します。
「Ruby on Rails」を利用することで、「Ruby」よりも少ないコード量でプログラムを書けるため、効率的にWeb開発がおこなえます。
「Ruby on Rails」はコマンドを実行することで、Webアプリケーションを自動で作成できるため、スピーディーな開発が可能です。そのため、安定したシステムを早期に納品できます。開発効率がよいため、スタートアップ企業を中心に採用されているフレームワークです。
「Ruby on Rails」は、日本語の学習教材や学習サービスが豊富にあるので学習しやすい点がメリットです。
他のプログラミング言語と比較して日本語の教材やサービスが多いのは、「Ruby on Rails」は日本人が開発した「Ruby」のフレームワークだからです。日本語の教材やサービスが豊富なため、プログラミング初心者でも不明点やエラーが発生した場合に、すぐに調べて解決できます。
そのため、外国語の知識がない方でも、理解しやすいフレームワークといえるでしょう。
「Ruby」は構文が自然言語に近い特徴があるため、初心者でも学びやすいプログラミング言語です。そのため、「Ruby」のフレームワークである「Ruby on Rails」も、初心者でも習得しやすく、簡単にWebアプリケーションの開発をおこなえます。
プログラミング初心者でフレームワークの知識をつけたい方は、まずは「Ruby」や「Ruby on Rails」の学習をおすすめします。
「Ruby on Rails」は、さまざまなWebアプリケーションやサービス・業務システムなどの開発に使われるほど、ニーズのあるフレームワークです。TwitterやAirbnb・クックパッドなどの大手サービスは、「Ruby on Rails」を使って開発されています。
RubyはRuby on Railsという強力なフレームワークの存在や、低コストでWebアプリケーションの開発ができることから案件数はこれから増えることが予想されます。「Ruby on Rails」のスキルがあればプログラマーとして活動し続けることが期待できるでしょう。
これまで紹介したように、「Ruby on Rails」にはさまざまなメリットがあります。しかし、「Ruby on Rails」にも以下のようなデメリットがあるので、学習する前に確認しておきましょう。
ここでは、「Ruby on Rails」の主なデメリットを解説します。
「Ruby on Rails」は、あらゆる機能があらかじめ備わっており、誰でも気軽にWeb開発ができます。しかし、各機能がどのような構造で動いているのか把握しにくい点がデメリットです。
フレームワークを活用してコードを記述しても、エラーが発生することもあります。フレームワークのエラーは、プログラムの内部構造を把握していなければ何が原因でエラーが発生しているのか突き止めることが難しいため、修正に時間がかかります。そのため、このデメリットを解消するには、フレームワークに頼りすぎないことが大切です。
「Ruby on Rails」は、約1年に1回の頻度でアップデートがおこなわれています。アップデートのたびに、新機能やバージョンアップによる予想外のエラーに対応しなければなりません。
また、アップデートが頻繁にあり、情報の更新が早いので、日本語の学習教材が多いフレームワークであっても、情報自体が古くなってしまうこともあります。そのため、「Ruby on Rails」を学習する場合は、定期的に新しい情報を収集して、常に新しい機能や情報の確認が必要です。
「Ruby on Rails」は、アプリケーション開発に利用されることが多いフレームワークです。
しかし「Ruby on Rails」はWebアプリケーション開発に特化したフレームワークであるため「C#」や「Swift」「Java」などの言語や、それらのフレームワークと比較すると、デスクトップアプリケーションやモバイルアプリケーションの開発には一般的に使われません。
Rubyは他の一部の言語と比べて、メモリ消費量が大きいとされています。とくに、モバイルアプリケーションではリソースの制約が厳しいことから、向いていないとされるのです。さらにデスクトップアプリケーションやモバイルアプリケーションでは、パフォーマンスが重視されることから、一般的に他の言語(たとえばC++, Java, Swift)に比べてパフォーマンスが劣るとされるRubyは向いていないとされます。
「Ruby on Rails」を活用することで、Web開発をスムーズにおこなえますが、すべての開発において柔軟に対応できるわけではないことを理解してください。
「Ruby」を使ってWeb開発をおこなっている企業や個人は多く、これまでにもさまざまな有名サービスの開発に利用されてきました。「Ruby」を利用している場合、「Ruby on Rails」を活用すれば、これまで以上に効率的で簡単に開発がおこなえます。そのため、プログラミング初心者でも参入しやすいおすすめの言語です。
これからプログラミングや「Ruby」の学習を検討している方は、ぜひ本記事を参考に「Ruby on Rails」を学んでみてください。
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