Kotlin

最終更新日: 2023.05.23 (公開: 2023.05.02)

Kotlinとは何?Javaとの違いや特徴、できることを解説します

Kotlinとは何?Javaとの違いや特徴、できることを解説します

Kotlinは、Android向けアプリの開発に有用なプログラミング言語です。Javaを改良して作られた言語のため、Java仮想マシン(JVM)で動作します。本記事ではKotlinの特徴や概要、Javaとの違いを詳しく解説します。

Kotlinは2011年にJavaをもとに開発された言語で、Javaの仮想マシン(JVM)で動作するオブジェクト指向のプログラミング言語です。Javaと互換性があるほか、Javaに比べてコードの記述が少なく済むメリットがあります。

本記事ではKotlinの特徴や概要、Javaとの違いについて詳しく解説します。これからAndroid向けアプリの開発をしようと考えている方やKotlinに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

Kotlinとは何?

Kotlinとは何?

「Kotlin」は、2011年にJetBrains社が開発したプログラミング言語です。「Java」をもとに作られているため、「Java」の仮想マシンで動作し互換性があります。

「Kotlin」が注目されるきっかけになったのは、2019年5月にGoogle社がAndroid開発の推奨言語に指定したからです。

それまで推奨言語であった「Java」と互換性を保ちつつも、少ないコードで同じ処理ができる効率のよさが評価されたといえます。

KotlinとJavaは何が違うの?

KotlinとJavaは何が違うの?

ここからは、「Kotlin」と「Java」の違いを詳しくみていきます。

「Kotlin」は「Java」をもとに作られているため、似ている部分が多いです。これから勉強するプログラミング言語を探している方は、混同しやすいためそれぞれの言語の特徴や違いをしっかりと把握してください。

Kotlinがもつ特徴を知ろう

Kotlinがもつ特徴を知ろう

「Kotlin」は「Java」を簡潔にするために開発されました。したがって「Java」と「Kotlin」を比較すると、「Kotlin」のほうが少ないコードで同じ処理が可能です。さらに、より安全性が高まるように開発されているため、「Java」のNull値を参照した際に発生するエラーに「Kotlin」は対応できます。

「Java」も評価の高い言語ですが、「Kotlin」は「Java」をもとに作られた後発プログラミング言語であることから、「Java」のデメリットを減らした言語といえるでしょう。

具体的な「Kotlin」の特徴は以下の6つです。

  • Javaとの相互運用性が高い
  • 高い汎用性がある
  • 変数宣言でvalとvarを使える
  • 行末のセミコロンを省略できる
  • 条件分岐がwhen式である
  • ifの扱いがJavaなどと異なる

それぞれ詳しくみていきます。

Javaとの相互運用性が高い

「Kotlin」は「Java」をもとに作られているため、「Java」との相互運用が可能です。

具体的には、「Java」から「Kotlin」のコードを呼び出したり、「Kotlin」から「Java」のコードを呼び出したりできます。

ひとつのプログラム内でも「Java」と「Kotlin」のコードを混在させて記述できるため、「Java」で作られていたプログラムを途中から「Kotlin」で記述ができるのです。

「Java」で作られたシステムを「Kotlin」を使って改修も可能なため、より安全で作業効率が高い言語でシステムの作り直しができます。

高い汎用性がある

「Kotlin」は「Java」との高い互換性があるため、Android向けアプリ開発だけでなく、産業用のシステム開発やWebアプリケーションの開発にも有用です。

高い汎用性があり「Java」よりも安全で作業効率がよいため、「Kotlin」のスキルを身につけることでさまざまなプロジェクトに参画できる可能性が高まります。

変数宣言でvalとvarを使える

「Kotlin」の変数における特徴を述べる前に、「val」と「var」について簡単に解説します。
プログラムを記述する中で変数(処理をおこなう中で値が変わるオブジェクト)を宣言することがあります。

変数の宣言には「val」と「var」があり、「val」は処理の中で値を変更できません。

つまり「定数」としての扱いになります。

一方で「var」は、処理の中でさまざまな値の代入を繰り返し割り当てが可能です。変数を英語で「variable」ということからついた名前とされています。

「Kotlin」では、「val」と「var」のどちらも使用可能です。

処理をおこなうとき値が変わっては困る変数を「val」で宣言し、何度も値を割り当てたい変数は「var」で宣言すると、よりコードを読みやすくなります。

行末のセミコロンを省略できる

「Java」のコードは、行末に「;(セミコロン)」を打って行の終わりを明示します。

しかし「Kotlin」は、改行のみでセミコロンは不要です。

以下が「Kotlin」のサンプルコードになります。

fun main() {
    println("Hello World")
}

同様の処理をする「Java」のサンプルコードは、以下の通りです。

class HelloJava {
   public static void main(String[] args)  {
       System.out.println ( "Hello World!!" ) ;
  }
}

「Java」はセミコロンをひとつ忘れるだけでコードが正常に動作しません。

エラーにつながるリスクを減らせる点で、Kotlinの文法は使いやすいです。

条件分岐がwhen式である

「Kotlin」は、条件分岐に「when」を用いて記述します。

「Java」では、「switch~case」を使用する部分が「when」に置き換わった形です。

「Kotlin」で「when」を使ったコードの例は、以下の通りです。

fun printOf(value: Number) {
    println(
        when (value) {
	 //valueが142857の場合は「OK」と表示する
            142857 -> "OK"
	//valueがDouble値の場合は「Double-precision value」と表示する
            is Double -> "Double-precision value"
//valueが-5~5ではなかった場合は「out of range」と表示する
            !in -5..5 -> "out of range"
//valueが1か 3か7か9の場合は「prime number」と表示する
            1, 3, 7, 9 -> "prime number"
         }
    )
}

以下は、「switch~case」を使ったコードの例です。

public class Test1 {
	public static void main(String[] args) {
		String value = "999";

		switch (value ) {
		case "1000":
		// valueの値がテキストの1000の場合NGと表示する
			System.out.println("NG");
			break;
		case "999":
		// valueの値がテキストの999の場合OKと表示する
			System.out.println("OK"); // two
			break;
		default:
		// いずれにも該当しなかった場合otherと表示する
			System.out.println("other");
		}
	}
}

「Kotlin」の「when」を使ったコードでは条件分岐が4つあり、「Java」の「switch」を使ったコードでは条件分岐が3つです。しかしコードは、「Kotlin」のほうが短いことがわかります。

「when」の使用でコードは短くなり、読みやすくなるのです。

ifの扱いがJavaなどと異なる

「Kotlin」では、「if」の扱いが「Java」と異なります。

「Java」では「if」は「文」ですが、「Kotlin」では「式」です。式とは、結果を受け取る形式を記述できる書き方のことです。

val v1 : Int = 1
val v2 : Int = 3
//式の結果をresultに返す式
val result = if(v1<v2) {
//式の結果がtrueのときv2の値をresultに返す
	v2
} else {
//式の結果がtrueのときv1の値をresultに返す
	v1
}
print(result)

一方で「Java」の「if」は文章のため、「if」を記述する際に「Kotlin」での式のような書き方はできません。

式の記述を「if」でおこなえるのは、「Kotlin」ならではです。

Kotlinではどんなことができるの?

Kotlinではどんなことができるの?

ここからは、「Kotlin」でどのようなことができるのかをより具体的に確認します。「Java」でできることとどのように違うのか、どのようなことを実現できるのかを解説していきましょう。

これから「Kotlin」の勉強をしようと考えている方は、とくによく読んでおくようにしてください。

Webアプリケーションを開発できる!

「Kotlin」は、Webアプリケーションの開発が可能です。「Java」でもWebアプリケーションを開発できるため、「Kotlin」でもWebアプリケーションを開発できるのは当然といえます。

Webアプリケーション開発において「Java」より「Kotlin」を選ぶメリットは、やはり少ないコードで記述できる点です。

Webアプリケーションの開発は工数がかさむことがあるため、より作業効率のよい言語で同じ処理を実現できる「Kotlin」は有利です。

サーバーサイドのシステムを開発できる!

「Kotlin」は、サーバーサイドのシステムの開発にも採用されています。

サーバーサイドとは、ユーザーにみえる画面ではなく、ユーザーが画面で操作した結果を受け取り、サーバー側でデータの処理をおこなう部分です。サーバーサイドに似た言葉に、バックエンドがあります。

「Java」はサーバーサイドのシステム開発が可能なため、「Kotlin」でも同様にサーバーサイドのシステム開発をおこなえます。

「Java」で作られたサーバーサイドのシステムを作業効率がよい「Kotlin」に置き換えるニーズもあるようです。

基本的に「Java」でできることは「Kotlin」でもできると考えておいてください。

Kotlinのメリットは?

Kotlinのメリットは?

ここからは「Kotlin」のメリットを、より具体的に確認していきます。「Kotlin」の主なメリットは、以下の3つです。

  • Javaよりも短いコードで処理を実行できる
  • Javaを習得していれば簡単に使える
  • Googleからのサポートを受けられる

Javaよりも短いコードで処理を実行できる

「Kotlin」は「Java」よりも短いコードで同じ処理の実行が可能です。たとえば「Hello World」というメッセージを表示させるコードをそれぞれの言語で記述したとき、2行のコード差が出ます。

以下は「Kotlin」のサンプルコードです。

fun main() {
    println("Hello World")
}

以下は、同様の処理をする「Java」のサンプルコードになります。

class HelloJava {
   public static void main(String[] args)  {
       System.out.println ( "Hello World!!" ) ;
  }
}

「Kotlin」は3行のコードで記述できますが、「Java」は5行必要です。

コードの読みやすさを考えるとインデントやカッコの配置は必要なので、書き方を無視して行数のみを削減することには意味がありません。

たったひとつのメッセージを表示させるだけでも2行のコード差があることから、大規模なシステムやアプリケーションの開発における作業効率の差は歴然です。

Javaを習得していれば簡単に使える

「Kotlin」は「Java」をもとに作られたプログラミング言語で、「Java」を習得している方は「Kotlin」のスキル習得が容易になります。

それぞれの言語の文法の違いを理解することは必要です。しかし「Java」と「Kotlin」には互換性があるため、「Java」と「Kotlin」それぞれの文法で書かれたコードがひとつのプログラムで混在しても正常に動作します。

「Java」のスキルがある場合、「Kotlin」のスキルを身につける学習コストが少ないだけでなく、実務での作業効率も上がるためぜひ勉強してみてください。

Googleからのサポートを受けられる

「Kotlin」は、Googleが認定した公式のAndroid開発言語です。したがって、Googleからさまざまなサポートを受けられます。

たとえば、Androidの統合開発環境(IDE)に「Kotlin」が標準で付属されています。以下はAndroidの統合開発環境(IDE)であるAndroid StudioのHPの案内です。

IDE

Download Android Studio & App Tools – Android Developers

案内からもわかるように、標準で「Kotlin」が付属していることが明記されています。

また「Kotlin」の開発元であるJetBrainsは、Googleとパートナーシップを締結しており、引き続きAndroid Studioプラグインの開発をおこなうといわれています。

世界的な企業からサポートがあるため、今後「Kotlin」の開発環境はより充実していくと考えられるでしょう。

Kotlinのデメリットは?

Kotlinのデメリットは?

ここからは、「Kotlin」のデメリットをみていきます。「Java」との互換性があり作業効率がよいなどのメリットがある「Kotlin」には、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

考えられる「Kotlin」の主なデメリットは、以下の2つです。

  • 日本語の情報が少ない
  • 利用できるシーンが限られる

それぞれ詳しくみていきます。

日本語の情報が少ない

「Kotlin」は新しいプログラミング言語のため、まだ日本語の情報が少ないのが特徴です。海外の情報が多いため、あまり英語が得意でない方にとってはデメリットといえるでしょう。

しかしブラウザの翻訳機能を使用することで、ある程度理解できる日本語にして資料を読むことは可能です。

また、Googleでは「Kotlin」のチュートリアルが公開されているため、可能な範囲で読むことをおすすめします。

利用できるシーンが限られる

「Kotlin」は新しいプログラミング言語であることや「Java」をもとに作られていることから、システム開発に採用された実績が「Java」と比べて少ないです。

将来的には「Java」からの置き換え需要が予想されますが、新規の開発においては実績がないため採用されにくいかもしれません。

したがってプログラミング言語を学ぶときには、「Kotlin」だけを学習するのではなく「Java」のスキルを身につけたあとか「Java」と並行して「Kotlin」の学習がおすすめです。

Kotlin入門者が学ぶにはどうすればよいの?

Kotlin入門者が学ぶにはどうすればよいの?

日本語での情報が少ない「Kotlin」をプログラミングの勉強を始めたばかりの方が学ぶ方法は、主に以下の3つです。

  • 書籍で学習する
  • スクールに通う
  • オンライン学習サービスを利用する

それぞれ詳しくみていきます。

書籍で学習しよう

「Kotlin」を学ぶ方法のひとつが、参考書などの書籍を利用する方法です。書籍を使うことで、自分のペースで学習が進められます。

たとえば以下のような書籍がおすすめです。

learning1

基礎からわかる Kotlin

書籍での学習は自分のペースで学習を進められますが、わからないことがあったときに解決しにくい点がデメリットです。書籍のみで「Kotlin」を学習する場合は、事前に「Java」の知識があったほうがよいかもしれません。

スクールに通おう

プログラミングスクールに通って、「Kotlin」を学ぶ方法もあります。

たとえば「テックアカデミー」では、本記事で紹介した「Android Studio」を活用した「Kotlin」での「Androidアプリコース」があります。

androidappcourse

Kotlinを勉強・学習できるAndroidアプリ講座 | テックアカデミー

上記のプログラミングスクール以外にも、いくつか「Kotlin」の学習ができるコースを開設しているプログラミングスクールもあります。

情報収集をおこない、自分の学習方法にあったプログラミングスクールを見つけてみてください。

オンライン学習サービスを利用しよう

オンライン学習サービスを活用して「Kotlin」を学ぶ方法もあります。

たとえばさまざまな分野の学習ができる「Udemy」では、「Kotlin」を学べるコースがいくつも用意されています。

Kotlintopcourse

Kotlinのトップコース – | Udemy

また買い切り型の動画の場合、一度購入すると繰り返し学習できます。いくつかの学習方法を試したうえで、自分にあった学習方法を見つけてください。

Kotlinを学んで短いコードでシステムを開発しよう!

Kotlinを学んで短いコードでシステムを開発しよう!

「Kotlin」は「Java」の代替になりうるプログラミング言語であり、将来的にも需要が高まると考えられる言語です。「Java」と「Kotlin」両方のスキルを身につけることで、より簡易なコードで作業ができます。

新たなプログラミング言語の学習を考えている方やAndroid向けアプリの開発に携わりたい方は、本記事を読んで「Kotlin」の学習を始めてみてはいかがでしょうか。

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