このような悩みがあるのではないでしょうか。「C#」は2000年に登場した比較的新しいプログラミング言語です。機能性が高く学習もしやすいため、初心者から高い人気があります。さまざまな現場で使われており、活躍の幅が広いことも魅力です。
C#は学習コストと実用性のバランスが取れた理想的な言語ですが、それでも「簡単に習得できる」わけではありません。適切な方法で学習することで、ITエンジニアになるために必要なスキルが身につくでしょう。
本記事では、C#の特徴や学習するメリット、具体的な学習方法などについて徹底解説します。この記事を読めば、C#に関する疑問や悩みが解消されて、効率的に学べるようになるはずです。
「C#(シーシャープ)」とは、「Windows」で有名な「マイクロソフト」が開発したプログラミング言語です。
マイクロソフトの言語ということもあり、Windows向けのソフトウェアやアプリケーションの開発に適しています。さらに、MacやiOS端末などApple製品向けにも使えるため、幅広い用途で活用されていることが特徴です。
C#はソフトウェア開発の分野で有名なプログラミング言語ですが、実はゲーム開発もできます。同じくマイクロソフト製の「Xbox」シリーズとの相性が良く、ゲームプログラマーからの人気も高いです。
プログラミング言語にはさまざまな種類があります。C#は「C言語」という古い言語から派生し、現代的な機能を多く取り入れた言語です。本章では、下記4つの観点からC#について、さらに詳しく解説します。
「C言語」とは、1972年に登場した非常に古いプログラミング言語です。人間にとって記述や理解が容易な「高水準言語」と、ハードウェアに寄り添った処理ができる「低水準言語」を兼ね備えており、当時としては画期的でした。
高度な処理を高速にこなせるC言語は極めて汎用性が高く、現在でもあらゆる場面で活用されています。たとえば、ソフトウェアやOS(オペレーティングシステム)の開発、組み込みシステムやAI/IoT技術などの分野です。実行速度が要求される場面でとくに重宝されていて、とても50年前に登場したとは思えないほどの可能性に満ちています。
そんなC言語は、さまざまな新しい言語に影響を与えてきました。C言語の登場からおよそ10年後に登場した「C++」や1990年代後半の「Java」、今回紹介するC#です。いずれもC言語の特徴を継承し、世界中で親しまれるプログラミング言語となりました。
C#の最も大きな特徴は、「オブジェクト指向」のプログラミング言語であることです。オブジェクト指向とは、「機能ごとに分類したオブジェクト(グループ)を組み合わせ、プログラムを構成する」という概念。
オブジェクト指向には、プログラムのメンテナンスやカスタマイズが容易になり、品質や効率が向上するなどのメリットがあります。C#の言語仕様はオブジェクト指向を最大限に活かしたものになっていて、それがC#の機能性や実用性を実現したといっても過言ではありません。C#は下記のような分野で活用されています。
驚くほど広い分野で活用されていますね。これは「C#ができるITエンジニアになれば転職先に困らない」ということでもあります。転職でキャリアアップしたい人こそ、C#を学ぶべきなのです。
「C++(シープラスプラス)」は、1983年に登場したプログラミング言語です。C++の名称には、C言語を「++(インクリメント)」する、つまり「ひとつ進める」という意味があります。
先ほど紹介したC言語に、オブジェクト指向を始めとする新しい概念や機能を追加したのがC++です。C言語を上回る機能性とC言語に迫る実行速度を両立したC++は、瞬く間にIT業界の主流言語となりました。
C++もC言語と同じように、現在でもさまざまな分野で活用されています。一方で、C++の言語仕様は極めて複雑なので、マスターするのが難しいプログラミング言語です。
そんなC++の影響を受けて、オブジェクト指向がさらに強化された「Java」が誕生しました。JavaはC++の肥大化した機能性を整えて、より現代的に進化したプログラミング言語です。扱いやすさから広い分野で採用され、ITエンジニアから高い人気を集めています。
そもそも「C#」の名称には、「C#をさらに++(インクリメント)する」という意味が込められています。「#」をよく見てみると「+」が4つ並んだように見えますよね。このことからも、C#がいかにC++を意識して作られたかが分かります。
しかし、C#の言語仕様は「C++とJavaを組み合わせた」ようなところがあり、C++よりJavaに近い部分も多いのです。そのため、C#とC++には下記のようにさまざまな違いがあります。
専門的な用語が多いため分かりづらいかもしれませんが、上記の違いは言語仕様を根本から変えるほどのものなので、意外と大きな違いだといえます。したがって、C#とC++は「親子」ではなく、「兄弟」のような関係だと考えておく方がいいかもしれませんね。C#とJavaは「いとこ」に近い間柄だといえるでしょう。
プログラミング言語C#は、下記4つのシステムやツールと連携して、より高度な開発環境を構築することができます。本章では、それぞれの特徴やできることについて解説します。
「Microsoft Visual Studio」は、マイクロソフトが提供している「IDE(統合開発環境)」です。マイクロソフト製品向けのソフトウェアはもちろん、各種アプリやWebサービスなどの開発を強力にサポートしてくれます。
C#とMicrosoft Visual Studioを組み合わせると、Windowsアプリを簡単に作れることが魅力です。ウインドウやボタン、スクロールバーやリストなど、Windowsアプリに欠かせない機能を効率的に追加できます。
なお、Microsoft Visual Studioは完全無料で利用可能。IDEはC#の学習環境の構築にも必須なので、これからC#の学習を始める人はぜひ公式サイトからダウンロードしてみましょう。
「ASP.NET」はWebアプリケーション開発のためのフレームワーク(開発ツール)で、マイクロソフトが提供しています。ASP.NETは先ほどのMicrosoft Visual Studioを導入していれば使用可能です。
ASP.NETを活用すると、動的なWebサイトやWebアプリ、Webサービスなどを効率的に開発できます。通常、Webサイト制作にはJavaScriptやPHPなど、Web系のプログラミング言語が必要です。ASP.NETを導入すると、これらのWeb系言語に依存することなく、C#やC++などの言語でWeb関連の開発ができるようになります。
ASP.NETに搭載されている主な機能は下記4つです。いずれも魅力的なWebサイトやWebサービスの構築に欠かせません。
利用できる機能 | 概要 |
---|---|
ASP.NET Web Forms | ドラッグ&ドロップ配置で、WebサイトやWebアプリの開発ができる |
ASP.NET MVC | MVC(モデル・ビュー・コントローラ)のデザインパターンを採用した開発ができる |
ASP.NET Core | クラウドベースのアプリケーション開発に特化した開発ができる |
ASP.NET Web API | HTTPサーバーを構築可能なフレームワークを利用できる |
なお、ASP.NETはMicrosoft Visual Studioと同じく、完全無料で利用できます。C#でWeb関連のプログラミングがしたい人は、ぜひ導入してみてください。
引用元:Unity
C#を習得すると「Unity(ユニティ)」でゲーム制作ができるようになります。Unityは「Unity Technologies」が開発したゲームエンジンです。
ゲームエンジンというと「Unreal Engine」が有名ですが、Unreal EngineにはC++の知識が必須。UnityはC#でプログラミングができるので、C#ができるITエンジニアに最適なゲームエンジンです。
Unityの魅力は、ゲームハードや端末に依存しない「クロスプラットフォーム開発」ができること。WindowsやMacが搭載されたパソコンはもちろん、AndroidやiOSのスマホ端末、PlayStationやXboxシリーズなどのコンソールゲーム機にも対応できます。
ゲームクリエイターをサポートするさまざまな機能も搭載されており、個人でも効率的なゲーム制作が可能です。チュートリアルも充実しているので、ゲーム制作の経験がない人でも楽しくゲームが作れるようになるでしょう。
なお、Unityは小規模な開発であれば完全無料で使えます。ゲーム制作に興味がある人やC#のスキルをさらに深めたい人は、ぜひ公式サイトからダウンロードしてみましょう。
「Xamarin(ザマリン)」は、Xamarin社によって開発された「クロスプラットフォーム」対応の開発環境です。XamarinはすでにMicrosoft Visual Studioに統合されているため、Microsoft Visual Studioを導入すれば自動的に使えるようになります。
Xamarinの魅力は、プラットフォームを選ばないアプリ開発ができることです。Xamarinで開発したアプリは、基本的にWindowsやMac、AndroidやiOS端末など複数のデバイスで動作します。
通常は、クロスプラットフォーム開発には多大な労力を要します。プラットフォームごとにOSやシステムが異なるからです。Xamarinなら、下記4つの代表的な機能を利用することで、最小限の工数でクロスプラットフォームを実現可能。
利用できる機能 | 概要 |
---|---|
Xamarin.Forms | XAMLベースのクロスプラットフォームなGUIアプリケーションを開発できる |
Xamarin.Android | Android用のアプリを開発できる |
Xamarin.iOS | iOS用のアプリを開発できる(旧称「MonoTouch」) |
Xamarin.Mac | macOS用のアプリを開発できる(「Visual Studio for Mac」で利用可能) |
なお、Xamarinは完全無料で使えます。C#でクロスプラットフォーム開発がしたい人は、ぜひMicrosoft Visual Studioをダウンロードしてみましょう。
C#の特徴や具体的にできることについて確認したところで、C#を習得するメリットについて見ていきましょう。C#には下記6つのメリットがあります。
C#はWindows PCはもちろんのこと、Apple製のMacやiOS端末、Androidなどさまざまなプラットフォームで動作するプログラムが作れます。つまり、特定の環境に依存しない「クロスプラットフォーム」のアプリ開発ができるということです。
近年では、プラットフォームの種類が多様化していますが、それぞれOSやシステムが異なります。従来のプログラミング言語では、プラットフォームごとにプログラムを書き換えなければならず、開発コストや工数が増大することが難点でした。
C#もWindowsのみを対象として開発されていた言語です。しかし、「ASP.NET」や「Xamarin」の採用により、プラットフォームに対応しました。環境に依存しないアプリを開発したい人にとって、C#は最適なプログラミング言語です。
マイクロソフトによって生み出されたC#は、Windowsとの相性が非常に良いプログラミング言語です。Microsoft Visual Studioによって、Windows端末向けのアプリ開発が強力にサポートされているため、ほかの言語よりずっと効率的な開発ができます。
そもそも、C#は「Microsoft .NET Framework」の一部です。Microsoft .NET Frameworkは、言語に依存しないWindowsアプリの開発環境を構築するための概念。C#がWindows環境に最適化されていて、マイクロソフト製品との相性が抜群なのもうなずけますね。
C言語やC++などほかの言語でもWindowsアプリを作れますが、「メモ帳」や「ペイント」などのような本格的なアプリの制作は困難です。C#ならMicrosoft Visual Studioの便利な機能を利用できるため、美しく高機能なアプリが簡単に作れるでしょう。
C#は実行速度が比較的速いプログラミング言語です。少し専門的な話になりますが、プログラミング言語は私たち人間が使いやすいように作られています。そのままではコンピューターは理解できないため、プログラムを「翻訳(コンパイル)」しないといけません。翻訳方法によって、プログラミング言語は下記3種類に分かれます。
プログラミング言語の種類 | 特徴 | 実行速度 | 代表的な言語 |
---|---|---|---|
コンパイラ方式 | プログラムの作成時にあらかじめ翻訳する | 非常に速い | C言語・C++ |
インタプリタ方式 | 翻訳しながらプログラムを実行する | 遅め | Python・JavaScript・PHP・Ruby |
インタプリタ・コンパイラ方式 | あらかじめ中間言語に翻訳しておき、プログラム実行中に機械語に翻訳する | 速め | C#・Java |
C言語やC++などの言語では、あらかじめ機械語に翻訳してからプログラムを作ります。実行中に翻訳する必要がないため、実行速度が非常に速いことが特徴です。一方で、PythonやJavaScriptなどは実行中に翻訳するため、実行速度が遅くなります。
C#は両者を組み合わせたような方式です。プログラムは「CIL(共通中間言語)」に翻訳された状態で作成され、実行中にCILから機械語への翻訳が行われます。CILは機械語に近いため翻訳コストが低いため、比較的速い実行速度を実現できるのです。
C#の実行速度は平均してC++の50~80%前後の実行速度を出せます。これは「十分速い」といえるレベルなので、C#はさまざまな用途で優れたパフォーマンスを発揮できる、理想的なプログラミング言語だといえるでしょう。
C#はITエンジニアからの人気が高いので、情報量が多く学習しやすいプログラミング言語です。プログラミング言語を学ぶときは、さまざまな疑問や不明点が生じます。問題を解決するためには、Webサイトや書籍などで情報を集めることが多いでしょう。しかし、そのときに十分な情報が得られなければ、学習が進まずに挫折してしまうかもしれません。
C#はメジャーな言語なので、有益な書籍がたくさん発行されていますし、ネット上でも多くの人が情報を共有しています。欲しいときに必要な情報が手に入りやすいため、学習がスムーズに進むはずです。
本格的なアプリを作るときはライブラリやフレームワームなど、開発をサポートしてくれるツールを使います。しかし、多くの場合は使い方がよく分からないはずです。C#は情報量が多いため、困ったときもすぐに必要な情報を得ることができるでしょう。
C#を習得すればゲーム開発ができるようになります。前述したように、ゲームエンジン「Unity」ではC#によるプログラミングが可能です。Unityは世界中でさまざまなゲーム開発会社やスタジオなどで採用されており、下記のようなゲームがUnityで開発されました。
一般的にUnityは大規模なゲームタイトルではなく、携帯ゲーム端末やスマホなど比較的コンパクトなゲーム開発に使用されることが多いです。しかし、オープンワールドRPGのような、スケールの大きなゲームも問題なく作れます。
UnityはRPGやアクション、シューティングやシミュレーションなどジャンルを選ばずに使えるため、最も魅力的なゲームエンジンのひとつです。ゲームクリエイターになりたい人は、ぜひC#を学んでUnityにチャレンジしてみましょう。
C#は開発環境の構築が簡単なこともメリットです。プログラミングを始めるためには、コードを入力して実行するための「開発環境」が必要になります。しかし、その準備段階でつまずき、挫折してしまう初心者は少なくありません。
C#はマイクロソフトの公式サイトから「Visual Studio」をダウンロードし、パソコンにインストールするだけで開発環境を構築できます。Macを使用している場合は、「Visual Studio for Mac」をインストールしましょう。
個人が利用する場合においては、Visual Studioは完全無料で基本的な機能がすべて使えます。プログラミング言語の開発企業が提供するIDE(統合開発環境)ということもあり、安定性や機能性は抜群です。環境構築が無料で簡単にでき、プログラミングを強力にサポートしてくれるC#は、初心者に優しいプログラミング言語だといえるでしょう。
C#にはたくさんの嬉しいメリットがある一方で、下記6つのデメリットもあります。学習前にあらかじめ確認しておきましょう。
C#でOS(オペレーティングシステム)を開発するのは極めて困難です。詳細は後述しますが、C#はハードウェアに直接操作する機能が制限されています。OSの開発には、ハードウェアに近い「低水準」で「高速」な処理が欠かせないため、C#は適切な選択肢ではありません。
プログラミングを学んでOSを開発したい人は、C言語やC++を習得しましょう。これらの言語はWindowsやUNIX、AndroidやiOSなどあらゆるOSの開発に採用されています。C#よりも習得は難しいですが、得られるものも非常に大きいので、C言語やC++にチャレンジしてみる価値は高いです。
C#はクロスプラットフォームに対応したプログラミング言語ですが、Linux環境での開発には適していません。なぜなら、Linuxで開発環境を整える場合は、Visual Studioではなく「MonoDevelop」というIDE(統合開発環境)をインストールする必要があるからです。
MonoDevelopも機能性に優れたIDEではありますが、Visual Studioと比べると機能面で見劣りする点があるため、開発の効率が低下するかもしれません。どうしてもLinuxを使う必要がなければ、Visual Studioに対応しているWindowsやMacで開発する方が無難です。
C#は基本的にハードウェアを操作できないため、「低水準」な処理が要求される用途には向きません。具体的には、OS開発や組み込みシステム開発などの分野です。これらの用途でプログラミングを行いたい場合は、C言語やC++を選ぶことをおすすめします。
C#でもハードウェアを操作することは可能です。C#には「unsafe(アンセーフ)」という機能があり、C言語やC++に近いプログラミングができます。ただし、unsafeはその名のとおり「アンセーフ(危険)」な機能なので、できれば使用を避けたいところです。
C#はソースコードが長くなりやすい傾向があります。プログラムの書き方や習熟度によっては、「可読性」が低いソースコードになってしまうかもしれません。読みにくいソースコードはエラーやバグの原因になるため、学習時に注意しておきたいところです。
C#は言語仕様が効率化されているため、C言語やC++と比べるとソースコードは短くなります。しかし、Pythonのような可読性を重視した言語と比べると長く感じられるでしょう。学習に慣れてきたら、ソースコードの見栄えも意識するといいかもしれませんね。
C#は汎用性が高いプログラミング言語ですが、AI関連のプログラミングにはあまり向いていません。なぜなら、Pythonほどライブラリが充実しているわけではなく、C++ほど実行速度が速いわけでもないからです。AI関連の分野では、PythonやC++が主流となっています。
Pythonは科学技術計算分野における実績が多く、古くからAIに関するライブラリが充実していました。C++は実行速度が速いため、高度な数値計算やビッグデータの分析に向いています。したがって、AI関連の技術開発がしたい人はPythonやC++を学習してみましょう。
C#の開発環境「Visual Studio」はPCスペックを要求されるため、古いパソコンでは使えないことがあります。Visual Studioには、開発をサポートするための便利な機能が搭載されており、マシンへの負荷は決して軽くありません。
同時に多くの処理を行い、データ容量も大きくなるため、ストレージやメモリの消費量も膨大です。CPUのスペックだけではなく、メモリ搭載量も求められます。Visual Studioが重い場合は、PCの買い替えも必要になるでしょう。
C#について詳しく学んだところで、他のプログラミング言語と比較してみましょう。本章では、C#と下記3つの言語を比較して、C#の魅力や注意すべきポイントについて考察していきます。
Javaは1996年に登場したプログラミング言語です。C++から発展した言語で、オブジェクト指向がさらに強化されています。汎用性が非常に高く、WebアプリやWebサービス、Androidアプリや各種システム開発などの分野で活用されている言語です。JavaがC#より便利なことや不便なことについて、本章で詳しく解説します。
下記5つの点において、JavaはC#より便利です。
C#はクロスプラットフォーム対応のプログラミング言語ですが、Javaは対応できる幅がさらに広いです。「プラットフォーム非依存」の概念に基づいて設計されているため、OSに依存しないアプリ開発ができます。
Javaはセキュリティが強化されているため、金融機関や官公庁などのシステム開発のような、セキュリティが重要な分野で存在感があることも特徴。汎用性の高さから求人数が多く、ITエンジニアからの人気が高い言語です。
下記5つの点において、JavaはC#より不便なことがあります。
基本的に、JavaはC#より「できないこと」が多いです。Javaはセキュリティを重視している言語なので、バグやエラーの原因になる「低水準」な機能が隠蔽されています。少し専門的な話になりますが、Javaは「ポインタ」に相当する機能がいっさい使えず、「参照渡し」もありません。
また、Visual Studioで簡単に開発環境を構築できるC#に対し、Javaは導入に少し手間がかかります。学習のしやすさや言語自体の機能性を重視する場合は、JavaよりC#を選ぶ方がいいでしょう。
「C言語」と「C++」は、1970年代以降に登場したプログラミング言語。C言語にさまざまな機能を追加したのがC++です。あらゆる分野で活用されている言語ですが、組み込みシステムやゲーム制作、AIやIoT技術の開発などで重宝されています。C言語とC++がC#より便利なことや不便なことについて、本章で詳しく見ていきましょう。
下記5つの点において、C言語とC++はC#より便利です。
C言語とC++は、C#より多くのことができます。低水準な処理ができるため、OS開発やハードウェアの制御など、新しい言語では困難なことを実現可能。実行速度が非常に速いため、AIやIoT開発など最先端の分野でも重宝されています。
活躍できる幅が広く、高収入を得られる可能性が高いことも魅力です。自由度が高いプログラミング言語を学びたい人や、最先端の分野で活躍したい人は、C言語やC++を選ぶ方がいいかもしれません。
下記5つの点において、C言語とC++はC#より不便なことがあります。
C言語とC++は言語仕様がとにかく複雑で学習の難易度が高いです。細かな処理をすべて書かないといけないため、コーディング自体にも手間がかかります。ソースコードが長くなるためバグやエラーが出やすく、原因の特定が困難なことも初心者を悩ませるポイントです。
どんなことでもできるC言語とC++ですが、Web系の分野には向いていません。Webエンジニアになりたい人は、開発環境が整っているC#を選ぶ方が良いでしょう。
「Python(パイソン)」は、1991年に登場したプログラミング言語です。これまで紹介した言語とは異なり、実行中に機械語に翻訳する「インタプリタ方式」を採用しています。機械学習やデータ解析など、最先端の分野で活用されることが多いことが特徴です。PythonがC#より便利なことや不便なことについて、本章で詳しく解説します。
下記5つの点において、PythonはC#より便利です。
Pythonは「シンプルで書きやすい」ことが魅力です。C#と比べて言語仕様が単純化されており、初心者でも学びやすくなっています。さらに、短い記述で多くの処理をこなせるため、楽にコーディングできて生産性が高いこともポイントです。
Pythonはさまざまな用途で活用されていますが、機械学習やデータ解析など先進的な最先端の分野での実績があります。求人数も多いため、AI分野に携わりたい人はPythonを学ぶ方がいいでしょう。
下記5つの点において、PythonはC#より不便なことがあります。
Pythonは「インタプリタ方式」のプログラミング言語なので、実行速度が非常に遅いことが難点です。同じ処理を行う場合でも、C#より10倍以上の時間がかかることも珍しくありません。低水準な処理ができないため、C#と同じように使えないことも多いです。
また、Pythonは「インデント」の位置によって文脈が変わるため、思わぬバグにつながることがあります。C#やC++に慣れている人は、Python特有の仕様に戸惑うこともあるでしょう。多用途で使いやすい言語を学びたい場合は、C#を選ぶのがおすすめです。
C#で具体的にどのようなものを開発できるのか気になりますよね。本章では、C#で作られた下記3つのWebサービスを紹介します。
引用元:MSN Japan
「MSN Japan」は、マイクロソフトが運営するポータルサイトサービスです。画面中央部には現在注目されているニュースが表示されており、便利に使うことができます。
ちなみに、上部にある検索ボックスで採用されているのは、同社の「Bing」という検索エンジンです。マイクロソフトのサービスということもあり、C#の機能が十分に発揮された事例だといえるでしょう。
引用元:Bing
「Bing」はマイクロソフトが提供する検索エンジンです。検索エンジンにおけるシェアはGoogleと比べて大幅に低いですが、独自のアルゴリズムを導入しているため。Google検索とは違ったWebサイトが上位に表示されることもあります。
「ユーザーニーズを反映した良質なWebサイトが表示されやすい」として、Bingを評価する声は決して少なくありません。注目度の低い検索エンジンではありますが、C#の成功事例としてぜひとも参考にしたいところです。
引用元:価格.com
「価格.com」は、株式会社カカクコムが運営する価格比較サービスです。あらゆる商品やサービスの価格を比較したり、クチコミを確認したりすることができるサービスで、多くの人が購買時の参考にしています。
こうした総合的なWebサイトでは、非常に多くのデータを処理する必要があり、高度なプログラミング技術が欠かせません。C#の機能性や実用性があるからこそ、ここまで影響力のあるサービスを開発できたのではないでしょうか。多くのITエンジニアにとって理想的な成功事例です。
C#の特徴や習得するメリット、成功事例について知識を深めたところで、「どのように学習すべきか」を考えてみましょう。C#の具体的な学習方法について、本章では下記3つのパターンに分類して詳しく解説します。
C#を独学で習得したい場合は、書籍を活用するのがおすすめです。今回は、C#学習者の間でとくに評価が高い、下記3つの書籍について解説します。C#を学びたい人はぜひ参考にしてみてください。
『独習C# 第3版』は、C#の基本的な知識やオブジェクト指向の概念について、ゼロから徹底的に教えてくれる書籍です。プログラミング経験がない人でも分かりやすいように解説されていて、サンプルプログラムも充実しています。C#を独学で学ぶときは、まず本書からトライしてみましょう。
引用元:Amazon
『独習ASP.NET Webフォーム 第6版』は、Visual StudioとASP.NETを組み合わせたWebプログラミングについて、必要な知識を徹底的に教えてくれる書籍です。サンプルコードが分かりやすく、動作を確認しながら学べます。C#でWebプログラミングを行いたい人は、先ほどの『独習C# 第3版』を読破した後で、ぜひ本書にチャレンジしてみてください。
引用元:Amazon
『実戦で役立つ C#プログラミングのイディオム/定石&パターン』は、C#の実践的なスキルを学べる書籍です。いくら基礎を身につけても、応用力がなければ実務では通用しません。本書でイディオムや定石を身につけておけば、ITエンジニアとして活躍しやすくなるでしょう。よりハイレベルなC#のスキルを習得したい人は、『独習C# 第3版』を読破した後でぜひ本書にチャレンジしてみてください。
引用元:Amazon
独学は自分のリズムで学べることが魅力ですが、すべてを自分で解決する必要があります。そのため、挫折してしまうことが多いのです。独学での習得に自信がない場合は、C#が学べるプログラミングスクールに通うことをおすすめします。
プログラミングスクールでは、C#の専門知識が豊富な講師が、C#を分かりやすく教えてくれることが魅力です。プログラミングスクールによっては、個別指導やカウンセリングなどを受けられるため、初心者でも安心して効率的に学ぶことができます。
ほとんどのプログラミングスクールでは、転職支援のサービスも提供されていることが魅力です。自身の目標やスキルに応じた企業の紹介や、ポートフォリオの作成サポートなどにより、有利な条件でITエンジニアに転職しやすくなるでしょう。
すでにC#を習得していてスキルもある人は、ぜひ「転職エージェントサービス」を活用して、理想的な条件の求人に応募してみましょう。IT業界は慢性的な人手不足の状態にあり、多くの企業は未経験者をITエンジニアとして採用し始めています。
転職エージェントサービスの魅力は、自分に合う条件の求人を見つけやすいことです。専門のコンサルタントのサポートサービスが提供されていることもあります。エントリーから入社までのプロセスで手厚い支援を受けることにより、転職の可能性も大幅に高まるでしょう。
転職エージェントサービスによっては、高単価のハイクラス案件を厳選して掲載していることもあるため、キャリアアップを図りたい人にも最適です。ITエンジニアとして新たなキャリアをスタートしたい人は、ぜひ転職エージェントに登録してみてください。
C#は幅広い分野で活用されているため、C#のスキルを身につけておくと転職の幅が広がります。C#は機能性が優れているうえに学びやすいため、プログラミングの経験がない人にもおすすめのプログラミング言語です。
C#の学習には転職エージェントサービスの利用が効果的です。IT業界の専門知識がある担当者がサポートしてくれるため、自分に合う最適な転職先が見つかるでしょう。C#のスキルを身につけて、ぜひキャリアアップを目指してみてください。
本記事の最後に、Webエンジニアを目指したい人におすすめのプログラミングスクールや、ITエンジニアの求人に特化した転職エージェントサービスを紹介します。
「Tech Boost(テックブースト)」は、未経験者からプログラミングのスキルを習得できるプログラミングスクールです。学習目的に応じたコースや期間などについて、プロのカウンセラーから適切なアドバイスを受けることができ、適切なプランを選ぶことができます。Tech Boostの料金プランは下記のとおりです。
コース名 | スタンダードコース | ブーストコース |
---|---|---|
入学金(税込) | 126,500円 | 219,780円 |
月額料金(税込) | 32,780円 | 32,780円 |
メンタリング料金(税込) | 1か月あたり4回:34,760円 1か月あたり6回:52,140円 1か月あたり8回:69,520円 |
1か月あたり4回:34,760円 1か月あたり6回:52,140円 1か月あたり8回:69,520円 |
教室利用料金(税込) | 22,000円 | 22,000円 |
本校の魅力は、一人ひとりのニーズに合わせたサポートより、成果にしっかりコミットしてくれることです。現役エンジニアの「メンター」によるメンタリングを週1回受けられるため、プログラミング経験がない初心者でも安心して学べるでしょう。
さらに、卒業後の転職もサポートしてくれるので、キャリアアップにも最適です。未経験からITエンジニアを目指す人は、ぜひ「Tech Boost(テックブースト)」を検討してみてください。
引用元:RUNTEQ(ランテック)
「RUNTEQ(ランテック)」は、Webエンジニアに必要な技術を学べるプログラミングスクールです。実務に役立つスキルを身につけるための圧倒的な学習量や、疑問点を解消できる「バディ制度」など、本校独自のシステムは高い評価を受けています。RUNTEQ(ランテック)の料金プランは下記のとおりです。
料金プラン名 | Railsエンジニアコース | Railsマスターコース | Webマスターコース |
---|---|---|---|
料金(税込) | 327,800円 | 382,800円 | 437,800円 |
学習時間 | 約780時間 | 約900時間 | 約1,000時間 |
受講期間 | 最大6か月 | 最大8か月 | 最大9か月 |
事前学習時間 | 最大200時間 | 最大100時間 | 不要 |
向いている人 | Railsの基礎をすでに網羅している | HTMLやRailsの基本を学習している | プログラミングの経験がまったくない |
キャリアアドバイザーによる手厚い就職支援を受けられることも魅力です。同校の就職サポートは、ポートフォリオの作成に力を入れています。マーケティングや運用を想定したポートフォリオにより、自身のスキルを企業にアピール可能。Webエンジニアとしてキャリアアップを図りたい人は、「RUNTEQ(ランテック)」を検討してみましょう。
引用元:メイテックネクスト
「メイテックネクスト」は、ITエンジニアに特化した転職エージェントサービスです。各企業と深いコネクションを気付いており、良質な求人が多数掲載されています。「社内SE」や「システムエンジニア」の案件が多く充実しているため、C#を習得した人にとって非常に魅力的です。
メイテックネクストに掲載されている求人情報は、約8割が「非公開求人」であり、一般的な求人サイトには公開されていません。さらに、メイテックネクスト専用の「独占求人」も多いため、転職のチャンスも増えるはずです。
非公開求人のなかには、ニッチトップ企業や高い技術力がある「無名企業」も多く含まれています。転職というと大手企業に注目しがちですが、中小企業にも活躍の場はたくさんあり、待遇も魅力的なケースが多いです。求人に多様性があることも、メイテックネクストの大きなメリットだといえるでしょう。
ITエンジニアに特化した転職エージェントは、C#のスキルを身につけた人に最適です。IT業界への転職にチャレンジしたい人は、ぜひ「メイテックネクスト」を利用してみてください。
引用元:クラウドリンク
「クラウドリンク」は、社内SE求人に特化した転職エージェントサービスです。自社製品の開発を担う社内SE職は、給与や待遇の点から魅力が多いため、社内SEを目指す人が増えています。
もちろん、社内SEの求人以外にも良質な案件が多数掲載されており、ITエンジニアに転職したい人に最適です。クラウドリンクの特徴を見ていきましょう。
転職エージェント名 | クラウドリンク |
---|---|
運営企業 | 株式会社Cloud Link |
求人数(2022年1月時点) | 2,000件以上 |
おすすめポイント | ITエンジニアに特化した良質な求人を掲載 |
一般的な求人サイトや他社の転職エージェントサービスには掲載されていない、「非公開求人」が多いことも魅力です。求人の審査基準も厳格で、好待遇の求人にエントリーしやすい環境が整っています。
さらに、面接や入社まで手厚いサポートを受けることも可能。転職に慣れていない人も安心して登録できます。ITエンジニアとして理想的な環境を手に入れたい人は、ぜひ「クラウドリンク」を利用してみましょう。
「TechClips(テッククリップス)エージェント」は、ハイクラスのITエンジニア求人に特化した転職エージェントサービスです。現役エンジニアがエントリーから入社まで丁寧にサポートしてくれて、転職に慣れていない人も安心して利用できることが魅力。
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